2010年06月25日
浮世絵 (genre painting)
ました。日本文化を英語で説明するのは難しい、と思う人が多いですが、
ポイントとなる単語さえ押えれば、あとは中学レベルの英語である程度
説明することができます。
浮世絵と言えば、私は広重の「名所江戸百景」が大好きで、いつかは
全種類そろえて、毎日違う絵をとっかえひっかえ部屋に飾るというのが
夢です。独特な構図、当時の人々の風俗など何時間見ていても
飽きません。
ところで、この「名所江戸百景」、英語ではなんというでしょう?
簡単です。
'One hundred famous views of Edo'です。
「東海道五拾三次」は 'Fifty-three stations(stops) of the Tokaido Road'、
北斎の「富嶽三十六景」は 'The thirty-six views of Mt. Fuji'です。
そのまんまの訳ですね(笑)
ちょうど今、山種美術館で「東海道五拾三次」の特別展示をやっています。
興味のある方はぜひ。
http://www.yamatane-museum.or.jp/exh_current.html
2009年12月07日
英文法を学ぶコツ
文法書の最初のページから完璧にやろうとして、つい基本5文型から始めてしまったら最後、だいたい第4文型(SVOO)あたりで力尽き、その後急速に興味を失ってしまったりする。受験勉強ならそれでも無理やり続けるのだろうが、成人が特に目標もなくとりあえず英文法を・・というのには、やはりモーチベーションを維持する何らかの刺激や目標がないとツライ。では、TOEICや英検など英語の試験を目標にすれば文法の勉強は続くのかというと、それも疑問である。なぜなら試験を意識した文法の勉強は、穴埋め問題に対応できるようなやり方や、文法の公式をただ丸暗記するだけの作業になりがちで、とにかくツマラナイからである。
では、どうしたら楽しく英文法を学べるのだろうか。
ひとつの方法として、まずは自分が「日本語で」言いたいことや話したいことは何かを考えてみる。旅行、映画、食べ物、文化、歴史 等々。欲張らないでまずはその中のひとつにスポットを当て、それを話すのに知っていたら便利だと思われる文法事項や構文のみ、集中して学習してみる。例えば旅行が好きなら、これまでに訪れた場所や食した物、珍しい体験等があるはずだ。これらを気持ちを込めて話すには「現在完了形」が役立つ。現在完了形には「経験」という用法があるので、単に過去形を使うよりも、物事をぐっとリアルに表現できるのだ。'I visited Tower of London'.と過去形で言うと単なる過去の出来事の報告だが、
'I have visited Tower of London'.と言うと、報告だけでなく当時の情景や楽しかった気持ち等を一緒に表現できる。過去形は「点」でしかないのに、現在完了形は現在にまで続いている気持ちの「線」を表せる。こんな風に英語を実際に使っている状況をイメージして文法の勉強をすると、俄然覚えもよくなり、つまらない穴埋め問題のことなどどうでもよくなるはずだ。
何事も楽しくなければ続かない。世間の勉強法にとらわれず、自分だけの楽しいやり方を開発することが、文法攻略の一番の方法である。
2008年10月14日
単語のビジュアル化
今日から夜間の講座が始まった。
これから12月中旬まで、毎週火・水の夜が仕事で埋まる。普段はあまり気にしていなかったが、今日外出する時、こんなにも日が短くなっていたのかと実感。6時過ぎになると、もう真っ暗だ。
さて以前、「言い換えのスキル」について少し書いたが、今日の授業でも同じような内容が出てきた。そのうちのひとつ、「私の仕事は接客です」。この「接客」をどう言うか?コツをつかんできた受講生からは、たくさんいい表現が出てきた。
handle, serve, help, attend, take care of, deal with..... 全部が全部同じ意味ではないが、「世話をする、応対する」という意味においては、どれも共通している。あとは、その場面に一番合ったものを選んで使える能力をつければよい。例えばレストランの給仕なら、I serve customers food.(私は客に食事を出す)だし、クレーム客に対してなら、I deal with angry customers.(私はクレーム客の対応をする)だ。
語彙を増やす作業をしている時に大切なことは、やみくもに単語を覚えるのではなく、必ずその場面設定を一緒に覚えるということだ。上記なら、食事を運んでいる(=serve)ウェイターの姿や、怒鳴る客に対して冷静に対処している(=deal with)販売員など・・・。単語を見て場面が思い浮かぶ、つまり状況をビジュアル化できれば、覚えようとする単語の定着率と場面に合った語彙を選ぶ能力は、かなり高いものを期待できるはずである。
2008年10月09日
言い換えのスキル
今日は10月末から始まる予定の、2つの講座の説明会+デモレッスンに出かけた。
2つのうち、1つは既にほぼ満席。問い合わせが多いらしいので、参加枠をあと
2席増やした。もう1つの講座も今日の説明会後に、パラパラと席が埋まったようである。
感謝。
ところで後者の講座は、「英語で学ぶ日本文化」というものなのだが、結構な長寿講座で、もうかれこれ6年くらいやっている。様々な日本事象や文化を英語で説明するという講座で、幅広い年齢層が学びに来ている。ボランティアで外国人に観光案内をしたいとか、留学前に日本のことを説明できるようになりたいとか、仕事で外国人を接待する時のために備えておきたいとか。日本文化を日本語で説明するもの大変なのに英語でなんて無理、と思うかもしれないが、これにはコツがある。それは「言い換え=paraphrase」を習慣にすることだ。
例えば、「座禅」はどう言うか?
座禅そのものを翻訳しようとするとどうにも難しいが、要は「座ること」である。つまり'sitting'だ。正式には'sitting in meditation'と言って、直訳すれば「瞑想の中に座ること」であるが、その時に禅の話をしているならば、sittingが座禅だということは明白である。このように、まずは説明したい内容を易しい日本語に置き換えてから英訳すると、今の自分のレベルでも結構言えたりする。慣れてくればいちいち他の日本語に置き換える作業をしなくても、言い換えスキルでさらっと英訳できる。もちろん、ある程度の語彙力は必要ではあるが。
実は、この「言い換えスキル」が英会話上達のコツだったりもする。また、英語だけに限らず、言い換えが上手にできると、コミュニケーション力もぐんとアップする。両者とも内容そのものの難易度ではなく、どう伝達するかが重要なカギを握るのだ。
2008年09月17日
英語の電話応対
現在、表題のテキストを作っている。
基礎編なので、正しいスペルの言い方とか番号を読む時のコツとか、基本的な電話での
会話や表現などをまとめて載せている。演習をたくさん入れて、受講生の皆さんにたくさん
発話してもらえるような内容だ。
企業研修では、この電話応対と英文e-mailの人気が非常に高い。多くの人が、英語の
電話応対は難しいと言う。確かに、相手の顔が見えず音声も悪い中、異なる言語を聞いて
それなりの対応をし、メッセージまで取らねばならなくなったりするから大変である。
しかし、果たして英語の電話応対は本当に難しいのだろうか?
実は、私はそうは思っていない。
確かに音声を聞くのはしんどい。が、電話の英語は普通の英会話よりも、使う表現や単語がかなりパターン化されており、非常に機械的なやり取りとなっている。また、ある程度決まった流れもある。よってパターンや流れを覚え、それなりの決まり文句を身につければ、愛嬌をふりまく必要もなく、淡々と飄々とこなせるはずなのだ。顔は笑ってなくても声が笑っていればよい。英語の電話応対を克服するには、パターンを覚えて1に練習、2に練習。車の運転と同じだ。流暢さよりも、「正確さ、分かりやすさ」が命なのである。