文法書の最初のページから完璧にやろうとして、つい基本5文型から始めてしまったら最後、だいたい第4文型(SVOO)あたりで力尽き、その後急速に興味を失ってしまったりする。受験勉強ならそれでも無理やり続けるのだろうが、成人が特に目標もなくとりあえず英文法を・・というのには、やはりモーチベーションを維持する何らかの刺激や目標がないとツライ。では、TOEICや英検など英語の試験を目標にすれば文法の勉強は続くのかというと、それも疑問である。なぜなら試験を意識した文法の勉強は、穴埋め問題に対応できるようなやり方や、文法の公式をただ丸暗記するだけの作業になりがちで、とにかくツマラナイからである。
では、どうしたら楽しく英文法を学べるのだろうか。
ひとつの方法として、まずは自分が「日本語で」言いたいことや話したいことは何かを考えてみる。旅行、映画、食べ物、文化、歴史 等々。欲張らないでまずはその中のひとつにスポットを当て、それを話すのに知っていたら便利だと思われる文法事項や構文のみ、集中して学習してみる。例えば旅行が好きなら、これまでに訪れた場所や食した物、珍しい体験等があるはずだ。これらを気持ちを込めて話すには「現在完了形」が役立つ。現在完了形には「経験」という用法があるので、単に過去形を使うよりも、物事をぐっとリアルに表現できるのだ。'I visited Tower of London'.と過去形で言うと単なる過去の出来事の報告だが、
'I have visited Tower of London'.と言うと、報告だけでなく当時の情景や楽しかった気持ち等を一緒に表現できる。過去形は「点」でしかないのに、現在完了形は現在にまで続いている気持ちの「線」を表せる。こんな風に英語を実際に使っている状況をイメージして文法の勉強をすると、俄然覚えもよくなり、つまらない穴埋め問題のことなどどうでもよくなるはずだ。
何事も楽しくなければ続かない。世間の勉強法にとらわれず、自分だけの楽しいやり方を開発することが、文法攻略の一番の方法である。
【英語関連の最新記事】